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チラシの差別化で再認識

私が現在携わっている、ある塗料販売会社でのエピソードから。
創業からの歴史は長いのですが、近年、家の外壁塗装に力を入れられています。
それは、昭和の頃に比べると、塗料販売だけでは難しくなってきたからだそうです。
世間には異業種に業態転換して会社の存続を優先する会社もあります。
しかし、この会社は長年扱っている塗料の知識を活かす方に事業拡大。
そこで外壁塗装という、家を塗り替えたいという人々の役に立つような、新たな事業を始めたとか。

多くの家庭に届きやすいチラシとは

家の外壁塗装と言えば、新聞に折り込みチラシが入っていることがあります。
折り込みチラシは、下の写真のように様々な業種、ジャンルが混ざっていますね。
折り込みチラシ

そんな折り込みチラシは、多くの家庭にチラシを届けるのに有効な手法でしょう。
新聞離れが増えていても、まだ多くの契約購読者がいます。
大抵の読者は、チラシが折り込まれた状態の新聞を家に持ち込むと思います。
郵便のダイレクトメールだったら、郵便受けから取り出した時点でゴミ箱行きの場合もありますよね。

さて、外壁塗装の折り込みチラシに話を戻して。
同じ会社で2週間おきに入っていたり、よくみるとデザインが似ていても他の会社だったり。
そのようなチラシにはオファーが入っています。
しかし、よく見ると期間があいまいだったり、半年有効など妙に長期間というケースも。
また、「お得な外壁塗装パック」みたいな安さを前面に打ち出したデザインだったりします。

一応ざっと目を通すのですが、何だか安さの裏に何かあるんじゃないか?って勘ぐったり。
それでも長期間に渡って、折り込みで入ってきているということは、それなりの費用対効果があるんでしょうね。
仮に、まったく予想外の状態だったら、改善するか止めるか、だと思います。

捨てるチラシ、捨てないチラシ

折り込みチラシの弱点としては、必ずしもターゲットと新聞読者層が一致しない点。
その一方で、繰り返しになりますが、多くの家庭に届ける有効な手段は間違いないでしょう。
前置きが長くなりましたが、冒頭のある塗料販売会社でも、他社の折り込みチラシを意識されています。

社長は客層の違いやチラシの信ぴょう性の観点から、差別化して作りたいと仰る。
そこで私も、いろいろ提案しています。

その一つが、チラシを読んだ人がお得に感じるオファー。
ただ、オファーの打ち出し方や、チラシ上のレイアウトによっては、他社と似たようなイメージになりかねません。
「できるだけ短期間のオファーが好ましいですよ。」など、言葉を選んで伝えます。
ただ、家の塗り替えって、そうそう安い買い物ではありませんし、そんな簡単に決めませんよね。
またダイレクトレスポンスの鉄則を重視するあまり、決断を急がせるような内容にしてしまうと、競合他社と同じに見えてしまいます。
下手をすると悪徳業者に見られてしまう危険性も。
そうは言っても、あまり悠長に構えていると他社に決められてしまったり、難しいところです。

いかに読み手の心に入っていくか

ダイレクトレスポンスマーケティングやセールスライティングの鉄則を守るのも大事です。
しかし、あまりにこだわり過ぎると、クライアントが求めている「観点」とズレが生じてしまいます。
言い換えると、セールスライターの独りよがり、でしょうか。

セールスライティングで、「俺が!俺が!」の自己主張が強すぎると、読み手が離れていくと言われています。
それは、読み手が欲しい結果の話ではなくて売り手の主張が強すぎてギャップが生じるから。
私がマーケティングの鉄則を主張し過ぎる状況は、まさに「俺が!俺が!」に見えてしまいます。
とは言え、こちらの主張が弱すぎるのも考え物。
セールスや申し込みなどの結果を得るチラシ本来の目的には難しくなります。

その辺りのバランスが難しいところでもあるのですが...

セールスライティングは人間心理、とも言います。
改めて、クライアントのお客に向けた文章だけでなく、クライアントとの関係性でも、人間心理は重要だと再認識。
そうでないと、「あー、ごちゃごちゃうるさいな。この業界の事を何もわかっていないんじゃないか!」と言われかねませんよね。

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