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集めたくなる心理って

久しぶりにマーケティングの本を読み返しました。
その本は、「シュガーマンのマーケティング30の法則」(フォレスト出版)

シュガーマンのマーケティング30の法則

2006年に日本で出版され、手元の本は2014年の10刷と、ロングセラーです。
それだけ長く売れているのは、実例は古くても今でも通用する手法が満載だから。

著者のジョセフ・シュガーマンは、アメリカの伝説的なダイレクト・マーケターです。
まだインターネットが無かった時代に、数々の通販広告で驚異的な売り上げを挙げた人物。

その秘密が、人間の心にある、心理トリガー(引き金)です。
心理トリガーをひくことで、読み手の心を動かすことができる。
そのトリガーを30例、挙げたのがこの本。

例えば、収集欲求という心理トリガーがあります。
シュガーマンが、ある通販会社のマーケティングを調査。
各航空会社の純銀製尾翼を注文したら、尾翼とクルミ製の収納チェストが届きました。
その商品を手にして眺めていたら、収納の空いた部分を埋めたくなったそうです。
別に、尾翼を集めていないのに。

気が付いたら、他の尾翼を追加注文していたとか。
現代で身近な例を挙げると、ディアゴスティーニの一連のシリーズみたいな感覚。

別に収集家でなくとも、人は何かを集めたい欲求が少なからずあります。
あなたも、何か集めていませんか?「〇〇のコレクターではないけど、なぜか2、3個ある...」みたいな。
そんな心理トリガーを使って、似たような複数の商品を売ることができるのです。

デメリットを挙げると、あまりにシリーズが長いと、途中で出費が気になり解約されるケースが出ること。
シュガーマンも、途中で出費に気が付き、止めたそうです。
先ほどのディアゴスティーニの製品も、すべて揃えたら10万円以上になったりします。

別にディアゴスティーニをディスるつもりではありませんが、それほど収集欲求が強いから成り立つ。
身の回りをよく見てみたら、何か続けたくなる商品がありませんか?